例えば100年前…

農家のお父さんが納屋に棚をこしらえました。色々道具を収納したりするための棚です。杉板を調達してきて、寸法を合わせて、切って、釘で打ち付けて…
グラグラする所は、さらに釘を打ち付けて。少々のぐらつきは気にしない。モノを載せる事が出来ればOK。
板の表面も製材したまんま。家具のようにツルツルに磨く必要もない。
でも、真新しい明るい色合いの板の棚が出来上がりました。

100年経つと…
屋外で雨ざらしになっていたわけでは無いので、作った時に近い形のまま残っています。思ったより綺麗なものです。
でも、さすがに色はグレーに。土埃が積もり泥を塗ったよう。モノを載せたり降ろしたりした時についた擦り傷や打ち傷。蜘蛛かなにか昆虫や小動物の糞がたくさんこびりついたりしています。
何かいつもと違う事をしたくなったのでしょう、その場しのぎに木片を打ち付けた跡が残っていたりします。
そんなこんなすべてひっくるめて、ゴシゴシ洗って汚れを落とすと、なんとも良い感じの経年変化。100年の積み重ねは素敵。

さて今回、高須のお店に同じ様な棚を取り付けました。6ヶ月限定のお店なのですが、素敵な100年後の様子に想いを馳せています。

僕は農家では無いけれど、近いような事をしていると思っています。
アーティストではもちろん無いし、職人というほど技術も持っていない。畑で野菜を作るように木の器を作っています。